娘に鍵を作った理由

小学校に入った娘に鍵を作ることにしました。
理由は学校から帰って、家を留守にしている時鍵があれば待つことなくうちの中に入れます。
私は仕事をしてなくて家を空けることは滅多にありませんが娘に待たせることなくうちの中に入っていてもらいたいと思います。
私は小学1年生の時、何度も、それでトイレが間に合わないことがありました。
母は私に鍵を持たせていませんでした。
なので片道40分ほどかかる学校から疲れて帰ってきて、用が足せると思ったのに玄関が開かないことの辛さといったらありません。
何度も鍵を作ってと母に頼みましたが聞き流されるだけでした。
どうしても間に合わない時は庭先の人目につかないところで用を足すしかありません。
ある時、私は大便がしたい時がありました。
また母が、買い物かどこかに行き、鍵が開いていませんでした。
切羽詰まっていた私は以前、何かのTVで見た針金を鍵穴に指すと鍵が開くということを自分でも試してみました。
針金がなくて目についた細い木の枝を鍵穴に指して中に入れてみたのです。
しかし、開くはずもなく我慢もできずに、とうとう漏らしてしまいました。
そのあとで母が帰ってきて木のくずで鍵が指せないと強く叱られました。
玄関先で怒鳴られていたら回覧板を持ってきた近所のおばちゃんが懐中電灯と針金を持ってきて鍵を開けてくれました。
おばちゃんは鍵を持たせるか玄関先の植木鉢の下などに鍵を置いておけばと母にアドバイスしていました。
母は私がバカなことをしたと一方的に話していましたが、おばちゃんは母にも責任があると思ってくれたようです。
母も多少は反省したのか、それからは家族だけしか知らない場所に鍵を置くようになりました。
でも、あのことを思い出すと未だに腹が立つというか悔しいというか、そんな気持ちになります。
私が娘に鍵を作ってあげたことを話しても、母は、あのことを忘れているようです。
あの時の、あの気持ちを本人にぶちまけてやりたい気持ちもしますが、そうすると険悪になりそうです。
私は子どもに、あのような辛い思いは絶対させたくないと思います。